比較・選び方 · SD / microSDメモリーカード

SD・microSDカードの速度表示の選び方:V30・U3・A2・UHS-II・SD Expressを用途から決める

SD・microSDカードの表面に並ぶ記号は、別々の3種類の規格です。容量規格(SD・SDHC・SDXC・SDUC)、バス規格(High Speed・UHS-I/II/III・SD Express)、スピードクラス(C2〜C10、U1・U3、V6〜V90、E150〜E600)で、さらにアプリ用途向けのA1・A2があります。SDアソシエーションの規格表では、スピードクラスは最低の連続書き込み速度を示し、V30なら30MB/s、V60なら60MB/s、V90なら90MB/sです。UHS-Iのバス速度は最大104MB/sなので、V60・V90のカードはUHS-II以降でしか規定の性能を発揮できません。機器側の要求は公式資料で確認します。GoProは主要機種でV30かつA2、Nintendo Switch 2はmicroSD Expressカードのみをサポートすることをそれぞれ公式に明記しています。買う前に、機器が要求するクラス、カードを読む側(カメラ・本体・カードリーダー)が対応するバス規格、必要な容量規格の3点を突き合わせてください。

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SD・microSDカードの速度表示の選び方:V30・U3・A2・UHS-II・SD Expressを用途から決めるの流れ:1. カードの表示は3種類の規格が並んでいる、2. 録画の要求から必要なスピードクラスを決める、3. 機器の公式要件で確認する:GoProとNintendo Switch 2の例、4. 買う前の互換性チェックとPCへの取り込み
この記事の手順・確認項目の一覧。実際のアプリ画面ではありません。

この記事が役立つ人・作業前の準備

  • カメラ・アクションカメラ・ドローン・携帯ゲーム機用にSD/microSDカードを買うが、V30やA2といった表示の意味が分からない人
  • 4K・8K録画や連写で「書き込みが間に合わない」状態を避けたい人
  • 手持ちのカードを新しい機器で使い回せるか確認したい人

用意するもの

  • カードを使う機器の型番と、取扱説明書またはメーカーのサポートページ(必要なカードの記載)
  • その機器で使う撮影設定(解像度・フレームレート・ビットレート)、またはゲーム機なら必要な保存容量
  • PCへ取り込む場合は、カードリーダーまたはPC内蔵スロットが対応するバス規格(UHS-I/UHS-II/SD Express)

1. カードの表示は3種類の規格が並んでいる

SD・microSDカードの表面には、意味の違う記号が同時に印刷されています。SDアソシエーションの分類では、1つめが容量規格で、SD(2GBまで・FAT12/16)、SDHC(2GB超〜32GB・FAT32)、SDXC(32GB超〜2TB・exFAT)、SDUC(2TB超〜128TB・exFAT)に分かれます。2つめがバス規格(インターフェースの速度上限)で、High Speedが25MB/s、UHS-Iが104MB/s、UHS-IIが312MB/s、UHS-IIIが624MB/s、SD ExpressはPCIe/NVMeを使い985MB/s(PCIe Gen3 x1)から3940MB/s(PCIe Gen4 x2)までが規定されています。

3つめがスピードクラスで、これは「最低これだけの連続書き込み速度を保証する」という別の指標です。SDアソシエーションは、フラッシュメモリーの実転送速度は変動するため、動画のように一定の書き込み速度を必要とする記録では変動が問題になる、と説明しています。さらにアプリの実行用にA1・A2というアプリケーションパフォーマンスクラスがあり、これは連続書き込みではなくランダムアクセス(IOPS)を規定します。つまり「速いカード」は一つの数字では決まらず、どの規格の話かを分けて読む必要があります。

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1. カードの表示は3種類の規格が並んでいる
規格の種類表示される記号の例何を決めるかSDアソシエーションの規定値
容量規格SDHC、SDXC、SDUC使える容量とファイルシステムSD=2GBまで(FAT12/16)、SDHC=2GB超〜32GB(FAT32)、SDXC=32GB超〜2TB(exFAT)、SDUC=2TB超〜128TB(exFAT)
バス規格(インターフェース)I、II、III の数字、SD Express(EX)カードと機器の間の転送速度の上限High Speed=25MB/s、UHS-I=104MB/s、UHS-II=312MB/s、UHS-III=624MB/s、SD Express=985〜3940MB/s
スピードクラスC10、U3、V30、E300 など保証される最低の連続書き込み速度C2/C4/C6/C10=2/4/6/10MB/s、U1=10MB/s、U3=30MB/s、V6〜V90=6〜90MB/s、E150〜E600=150〜600MB/s
アプリケーションパフォーマンスクラスA1、A2アプリ実行時のランダム読み書き性能A1=ランダム読み1500 IOPS・書き500 IOPS、A2=読み4000 IOPS・書き2000 IOPS(いずれも連続書き込みは最低10MB/s)

2. 録画の要求から必要なスピードクラスを決める

スピードクラスは最低の連続書き込み速度なので、録画の要求から逆算できます。SDアソシエーションの規格表では、最低書き込み速度2MB/sのC2から90MB/sのV90まで段階が定義され、想定する映像フォーマットとして、標準画質(640×480)、HD/フルHD(1920×1080)、4K(3840×2160)、8K(7680×4320)が並べられています。注意したいのは、この対応が1対1ではなく「帯」で描かれている点です。同表の8K動画(7680×4320)の帯はV30の段からV90の段まで、4K動画(3840×2160)の帯はV10の段からV30の段までかかっており、HD/フルHDの帯はV10とV6の段、標準画質の帯はC6からC2の段にかかります。SD ExpressのE150〜E600は、4K/8Kのマルチストリームやイントラ映像の段として別に示されています。さらに同表には「速度は録画・再生機器の要求によって変わる」という注記が付いているため、解像度だけでクラスが一意に決まるわけではありません。下の表は同表の対応関係を段ごとに書き出したものです。実際に必要なクラスは、次章のように機器メーカーの指定で決めてください。

見落としやすいのは、バス規格が上限を作る点です。UHS-Iの上限は104MB/sなので、V60(60MB/s)やV90(90MB/s)を安定して満たすカードはUHS-II以降の端子を持つ製品になります。機器側がUHS-Iまでしか対応していなければ、UHS-IIのカードを挿してもUHS-Iの速度で動きます。SDアソシエーションも「UHS-II対応機器はUHS-II以上に対応したカードで最も良い性能になる」と、カードと機器の両方をそろえるよう案内しています。

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2. 録画の要求から必要なスピードクラスを決める
スピードクラス最低の連続書き込み速度規格表が対応づける映像フォーマット必要になるバス規格
C2 / C4 / C6・V62 / 4 / 6 MB/s標準画質(640×480)の帯。6MB/sの段はHD/フルHDの帯にもかかるHigh Speed 以上
C10・U1・V1010 MB/sHD/フルHD(1920×1080)の帯。4K動画の帯の下端にもかかるHigh Speed/UHS-I
U3・V3030 MB/s4K(3840×2160)の帯の上端。8K動画の帯の下端にもかかるUHS-I(104MB/s)で足りる
V6060 MB/s8K(7680×4320)の帯UHS-II 以上(UHS-Iの上限104MB/sに近い)
V9090 MB/s8K(7680×4320)の帯UHS-II 以上
E150 / E300 / E450 / E600150 / 300 / 450 / 600 MB/s4K・8Kのマルチストリームやイントラ映像の帯SD Express(PCIe/NVMe)

3. 機器の公式要件で確認する:GoProとNintendo Switch 2の例

規格を理解したら、最後に決めるのは機器の要求です。GoProのサポート記事(2026年6月3日付)は、MAX2、LIT HERO、HERO(2024)、HERO13/12/11/10 Black などについて最低要件を「V30かつClass A2のmicroSDカード」と明記し、SanDisk Extreme系、Lexar Professional、Samsung EVO Plus/EVO Select/PRO Plus、Kingston Canvas Go! Plus などの推奨ファミリーを容量別に挙げています。HERO9/8/7/6/5 Black 以前の機種については「少なくともClass 10またはUHS-I」と、より低い要件が示されています。つまり同じメーカーでも世代で要件が違います。

ゲーム機ではさらに強い制限があります。任天堂のサポートページは、Nintendo Switch 2がmicroSD Expressカードのみに対応すると明記し、従来のNintendo Switchで使っていたmicroSDカードをNintendo Switch 2に挿してもデジタル版ソフトやセーブデータの保存・読み込みはできない(撮影したスクリーンショットや動画の読み込みは可能)と説明しています。加えて、microSD Expressカードを初めて使うときはインターネット経由の本体更新が必要で、対応容量は最大2TBとされています。逆に、microSD ExpressカードをNintendo Switchで使った場合の読み書き速度は通常のmicroSDカードと同等になる、とも記載されています。

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3. 機器の公式要件で確認する:GoProとNintendo Switch 2の例
機器公式に示された要件満たさないとどうなるか(公式の記載)確認するページ
GoPro MAX2 / LIT HERO / HERO(2024) / HERO13〜10 Black などV30 かつ Class A2 のmicroSDカードMISSION 1系の説明では、推奨外や劣化したカードでカメラの停止・無反応・カード発熱などの問題が起きうるとされているGoPro サポート:SD Cards That Work With GoPro Cameras
GoPro HERO9/8/7/6/5 Black、MAX、Fusion など少なくとも Class 10 または UHS-I最大容量は機種の取扱説明書を確認するよう案内同上
Nintendo Switch 2microSD Expressカードのみ(最大2TB)従来のmicroSDカードではデジタル版ソフトとセーブデータの保存・読み込みができない任天堂サポート:microSDカードとmicroSD Expressカードの対応
Nintendo Switch(初代)microSDカード、microSD Expressカードのどちらも使用可microSD Expressカードを挿しても読み書き速度はmicroSDカード相当になる同上

4. 買う前の互換性チェックとPCへの取り込み

容量規格には方向のある互換ルールがあります。SDアソシエーションは、SDUCカードはSDUC対応機器でのみ使用でき、SDXCカードはSDXC機器とSDUC機器で、SDHCカードはSDHC・SDXC・SDUC機器で、SDカードはすべての世代の機器で使えると整理しています。逆から見ると、SDXC対応機器はSD・SDHC・SDXCカードを使えますが、SDUCカードは使えません。つまり大容量カードを買うときは、機器側がどの容量規格まで対応しているかを先に確認します。挿す前に機器やマニュアルでSDロゴと対応表示を確認するよう案内されています。

PCへ取り込む場合は、カードだけでなく読む側の上限も効いてきます。UHS-II対応カードをUHS-I対応のリーダーへ挿せばUHS-Iの速度になり、SD Expressカードの性能もSD Express対応の機器でなければ出ません。フォーマットについては、SDアソシエーションがSD/SDHC/SDXC規格向けに作られた「SD Memory Card Formatter」の使用を強く推奨し、OS付属の汎用フォーマット機能では最適な性能にならない場合があると説明しています。購入時の注意として、GoProは名前の通ったブランドのカードを正規の販売店で買うことを勧め、現在の相場では模倣品が増えていると注意喚起しています。

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4. 買う前の互換性チェックとPCへの取り込み
確認すること公式資料の記載自分で見るところ
容量規格の互換SDXC対応機器はSD・SDHC・SDXCを使用可。SDUCカードはSDUC対応機器のみ機器の仕様に書かれた対応カード(SDHCまで/SDXCまで/SDUC対応)と最大容量
バス規格の上限UHS-II対応機器はUHS-II以上のカードで最も良い性能になるカメラ・本体・カードリーダーそれぞれの対応(UHS-I/UHS-II/SD Express)
スピードクラスの要求機器メーカーが最低要件を提示(例:GoProはV30かつA2)使う機器のサポートページの記載。世代ごとに異なる
フォーマット方法SDアソシエーションはSD Memory Card Formatterの使用を強く推奨初期化は原則として機器本体の初期化機能、またはSD Memory Card Formatter
購入先GoProは名前の通ったブランドを正規の販売店で買うよう推奨し、模倣品の増加に注意喚起販売元、保証、パッケージ表示

注意点・利用条件

  • この記事の規格値は、2026年9月19日にSDアソシエーション(sdcard.org)の一般向けページと、そこに掲載された規格表の図で確認した内容です。当サイトでカードの実測はしていません。
  • スピードクラスは規格で定められた条件下での「最低」の連続書き込み速度であり、カタログに載る「最大◯MB/s」という読み出し速度とは別の指標です。両方を同じ数字として比べないでください。
  • 機器ごとの要件は世代・機種・ファームウェアで変わります。ここで挙げたGoProと任天堂の記載は例であり、購入前に必ず自分の機種のサポートページを確認してください。

よくある質問

V30とU3は同じ30MB/sですが、どちらを買えばよいですか?

SDアソシエーションの規格表では、U3(UHSスピードクラス3)とV30(ビデオスピードクラス30)はどちらも最低連続書き込み速度30MB/sの段に置かれています。多くの製品は両方の表示を併記しています。機器のサポートページが「V30」と指定している場合はV30表示のあるカードを選ぶのが確実で、数値が同じでも指定された表記を優先してください。

A2のカードはA1より動画撮影に向いていますか?

アプリケーションパフォーマンスクラスはランダムアクセス性能の規格です。A1はランダム読み1500 IOPS・書き500 IOPS、A2は読み4000 IOPS・書き2000 IOPSで、最低の連続書き込み速度はどちらも10MB/sと規定されています。したがって動画の連続書き込みを決めるのはV30などのスピードクラスのほうです。ただしGoProのように、機器側が「V30かつA2」と両方を要求する場合があります。

Nintendo Switch 2で今まで使っていたmicroSDカードは使えますか?

任天堂のサポートページは、Nintendo Switch 2がmicroSD Expressカードのみに対応すると明記しています。従来のmicroSDカードを挿しても、デジタル版ソフトやセーブデータの保存・読み込みはできず、Nintendo Switchで撮影したスクリーンショットや動画を読み込むことだけが可能とされています。microSD Expressカードを初めて使うときはインターネット経由の本体更新が必要です。

出典・確認日

情報確認日:。仕様・操作方法・価格などの確認に使用した出典を掲載しています。適用条件や現在の情報は各リンク先で確認してください。

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