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SSDの耐久性(TBW)と保証の見方:主要NVMe SSDの書き込み上限を容量別に比べ、使用量をWindowsで確認

SSDのTBW(Terabytes Written)は、メーカーが保証する総書き込み量の上限です。今回確認した5製品の保証はいずれも「5年」または「TBW(Kingstonはツールの使用率100)」の早い方で終わります。同じ1TBでも、Samsung・WD・Crucialの3製品は600TB、Kingston NV3は320TBと約2倍の差があります。速度や価格の前に、自分の書き込み量を把握し、保証期間内に平均で1日あたり何GBまで書けるかに換算して比べると、容量とモデルを選びやすくなります。

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SSDの耐久性(TBW)と保証の見方:主要NVMe SSDの書き込み上限を容量別に比べ、使用量をWindowsで確認の流れ:1. 保証は「年数」と「TBW」の早い方で終わる、2. 主要NVMe SSDのTBWを容量別に比べる、3. TBWを「1日あたりの書き込み量」に換算する、4. 今使っているSSDの摩耗の目安をWindowsで確認する、5. 用途別の選び方:どこでTBWを重視するか、6. 保証を使う前に知っておくこと:データは戻らない
この記事の手順・確認項目の一覧。実際のアプリ画面ではありません。

この記事が役立つ人・作業前の準備

  • NVMe SSDを買う前に、同じ容量で安いモデルと高いモデルの「耐久性」の違いが実際にどの程度かを公式の数値で確認したい人
  • 動画編集の作業用ドライブや大量のゲームのインストール先など書き込みが多い用途で、容量やモデルの選び方と、今使っているSSDの摩耗の目安を知りたい人

用意するもの

  • 候補のSSDの正確な型番と容量(メーカーのデータシートまたは製品ページで、TBWと保証の欄を確認します)
  • 今使っているSSDがある場合は、PowerShellを開ける Windows PC(摩耗の目安を確認するため)と、購入日が分かる書類

1. 保証は「年数」と「TBW」の早い方で終わる

SSDの保証期間は箱や製品ページで「5年」と大きく書かれますが、多くの製品は総書き込み量の上限(TBW)にも達した時点で保証が終わります。Samsungの990 PROと990 EVO Plusのデータシートは、保証は記載の期間またはTBWのどちらか早い方までと注記しています。WDのSN850Xも「5年またはMax Endurance(TBW)の上限の早い方」、CrucialのT500も「購入日から5年、またはSMARTのデータで測定したTBWに達するまで」です。

Kingstonは数値の書き方が異なり、NV3のデータシートは保証を「5年、またはKingston SSD Managerで確認できる『Percentage Used』」に基づくとしています。NVMe SSDでは新品が0、保証の上限に達した製品は100以上と表示されます。Kingstonの保証ページでもNV3は5年の条件付き保証の対象に含まれています。

TBWの値は、WDとKingstonがJEDECのクライアント向け負荷(JESD219)で算出したもの、SamsungはJESD218の基準に沿った耐久試験の結果と説明しています。自宅の使い方でその書き込み量まで必ず壊れない、またはその量で壊れるという意味ではなく、保証の上限として扱います。

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1. 保証は「年数」と「TBW」の早い方で終わる
メーカー保証が終わる条件(公式資料の表現)書き込み量の確認方法として資料に書かれているもの
Samsung(990 PRO/990 EVO Plus)記載の期間またはTBWの早い方米国向け保証規定:Samsung MagicianのソフトウェアでTBWを超えたと示される時点
WD(WD_BLACK SN850X)5年またはMax Endurance(TBW)の上限の早い方データシートに記載なし(地域別の詳細はサポートサイト)
Crucial(T500)購入日から5年、またはデータシートのTBWに達するまでの早い方製品のSMARTデータで測定
Kingston(NV3)5年、またはPercentage Usedが100以上Kingston SSD ManagerのPercentage Used(新品は0)
  1. 候補のSSDのデータシートで、保証の年数とTBW(または使用率の条件)を両方控えます。
  2. TBWの注記に「whichever comes first(早い方)」などの条件があるかを確認します。
  3. 購入する国・地域の保証規定があるかを確認します。WDは地域ごとの保証の詳細をサポートサイトで確認するよう案内しています。

2. 主要NVMe SSDのTBWを容量別に比べる

2026年9月13日に、メーカーが公開しているデータシート・製品資料から5製品のTBWを控えました。対象は、PCIe 4.0のNVMe SSDとして広く販売されている製品から、メーカーの資料で容量ごとのTBWを確認できたものです。売れ筋や価格の順位ではなく、選んだ理由は資料で比べられることです。

今回の5製品では、同じ製品なら容量が2倍になるとTBWも2倍になっています。そのため「容量1TBあたりのTBW」(TBW÷容量)で比べると製品ごとの違いが分かります。Samsung・WD・Crucialの3製品は1TBあたり600TB、Kingston NV3は1TBあたり320TBでした。Crucial T500の4TB(CT4000T500SSD3)は、製品資料の表からは行の対応を確定できなかったため、Crucialの製品ページの仕様欄(SSD Endurance (TBW):2400TB)で確認しました。

確認した資料の版は、990 PROがデータシートRev.2.0、990 EVO PlusがRev.1.0、SN850Xが2025年7月のデータシート、NV3がMKD-06162025のデータシートです。保証の年数は5製品とも5年です。表にない容量では、SN850Xの8TBが4,800TB、T500の500GBが300TB、NV3の500GBが160TBです。

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2. 主要NVMe SSDのTBWを容量別に比べる
製品1TB2TB4TB容量1TBあたりのTBW
Samsung 990 PRO600TB1,200TB2,400TB600TB
Samsung 990 EVO Plus600TB1,200TB2,400TB600TB
WD_BLACK SN850X600TB1,200TB2,400TB600TB
Crucial T500600TB1,200TB2,400TB600TB
Kingston NV3320TB640TB1,280TB320TB
  1. 候補の製品の1TB・2TB・4TBのTBWを、メーカーのデータシートで確認します。
  2. TBWを容量(TB)で割り、容量1TBあたりのTBWを計算します。
  3. 価格を比べるときは、同じ日に同じ販売店で見た価格と、この1TBあたりの値を並べて記録します。

3. TBWを「1日あたりの書き込み量」に換算する

TBWの数字だけでは自分の使い方に足りるか分かりにくいため、保証期間の5年間に平均して毎日書き込んだとき、1日あたり何GBでTBWに届くかに換算します。計算式は「TBW(TB)×1,000 ÷(5×365日)=1日あたりのGB」です。Samsung・WD・Crucialの資料は1GB=10億バイトの10進法で容量を表記しているため、1TB=1,000GBとして計算しています。

例えば、1TBのNV3(320TB)は1日あたり約175GB、1TBの990 PRO・SN850X・T500(600TB)は約329GBを5年間毎日書き込むとTBWに届く計算です。この値は保証の上限を分かりやすくするための平均値で、SSDの寿命の予測ではありません。

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3. TBWを「1日あたりの書き込み量」に換算する
TBW該当する例(第2章の表)5年で割った1日あたりの書き込み量
320TBKingston NV3 1TB約175GB/日
600TB990 PRO/990 EVO Plus/SN850X/T500 の1TB約329GB/日
640TBKingston NV3 2TB約351GB/日
1,200TB990 PRO/990 EVO Plus/SN850X/T500 の2TB約658GB/日
1,280TBKingston NV3 4TB約701GB/日
2,400TB990 PRO/990 EVO Plus/SN850X/T500 の4TB約1,315GB/日
  1. 候補のSSDのTBWを上の式に当てはめ、1日あたりのGBを計算します。
  2. 今使っているSSDの書き込み量が分かる場合は、同じ単位(GB/日)にそろえて比べます。
  3. 計算した値が自分の書き込み量に近い場合は、容量を1段上げるか、容量1TBあたりのTBWが大きい製品を候補にします。

4. 今使っているSSDの摩耗の目安をWindowsで確認する

Windowsの PowerShell では、Get-StorageReliabilityCounter でドライブが報告する信頼性の値を読めます。Microsoftの説明では、Wear はドライブの摩耗の目安をパーセントで表し、100%で推定の摩耗の上限に達します。PowerOnHours は製造以降に通電した時間です。

Wear は整数のパーセントなので、数日から数週間の変化では増えないことがあります。また、Microsoftのコマンドの実行例でも Wear が空欄になっており、すべてのドライブで値が得られるわけではありません。空欄の場合や、総書き込み量を知りたい場合は、保証規定で案内されているメーカーのツール(Samsung Magician、Kingston SSD Managerなど)で確認します。

PowerShell
Get-PhysicalDisk | Select-Object DeviceId, FriendlyName, MediaType, Size
Get-PhysicalDisk | Get-StorageReliabilityCounter | Select-Object DeviceId, Wear, PowerOnHours, Temperature
  1. PowerShellを開き、下の1行目でドライブの一覧(DeviceId、型番、容量)を表示し、確認したいSSDのDeviceIdを控えます。
  2. 2行目で、そのDeviceIdの Wear、PowerOnHours、Temperature を表示します。
  3. Wear の値と日付をメモし、数か月後に同じコマンドで増え方を比べます。値が空欄なら、メーカーのツールで使用率や総書き込み量を確認します。

5. 用途別の選び方:どこでTBWを重視するか

TBWは速度や価格と別の軸です。書き込みが少ない使い方なら、どの製品もTBWより先に5年の期間で保証が終わる可能性が高く、TBWの差は判断の決め手になりにくくなります。書き込みが多い使い方では、第3章の1日あたりの値と自分の書き込み量を比べ、容量かモデルで余裕を持たせます。

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5. 用途別の選び方:どこでTBWを重視するか
使い方確認すること選び方の目安
同じ製品で1TBと2TBを迷っている容量ごとのTBW(今回の5製品は容量に比例)容量を上げると保存できる量とTBWの両方が増えます。書き込みが多いなら、容量で余裕を持たせる方法が分かりやすい選択です。
動画編集の作業用、大きなファイルの展開や書き出しを繰り返す今のSSDの Wear の増え方、またはメーカーのツールの総書き込み量自分の1日あたりの書き込み量が第3章の値に近い製品は避け、1TBあたりのTBWが大きい製品か大きい容量を選びます。
安いモデルと上位モデルを比べている容量1TBあたりのTBWと保証の年数Kingston NV3は5年保証で、TBWは今回の他の4製品の約半分です。書き込みが少ない用途で価格を優先するのか、書き込み量の上限を優先するのかを分けて決めます。
中古品や譲り受けたSSDを使う保証の対象者と、Wear/使用率の現在値Samsungの米国向け保証規定は、正規の販売店で未開封品を購入した本人を対象とし、譲渡できないとしています。保証を前提にせず、現在の摩耗の値を確認してから使います。
  1. 自分の使い方が下の表のどれに近いかを決めます。
  2. 表の「確認すること」を、候補の製品のデータシートと今のSSDの値で確認します。
  3. 条件を満たす候補だけを残してから、同じ日の販売価格を比べます。

6. 保証を使う前に知っておくこと:データは戻らない

保証で交換されてもデータは戻りません。Samsungの米国向け保証規定は、データ復旧の費用を保証の対象外とし、重要なデータを常にバックアップするよう書いています。交換品は整備済み品になる場合があること、購入を証明する書類がない場合は製造日を基準に期間を判断することも記載されています。

TBWや使用率の上限に近いSSDは、保証の面でも交換の対象外になります。書き込みの多い用途に使うSSDほど、別のドライブやクラウドにバックアップを取り、Wearの値を定期的に記録しておくと、買い替えの時期を決めやすくなります。

  1. 購入日が分かるレシートや注文履歴を保存します。
  2. SSDの重要なデータを別のドライブかクラウドにバックアップします。
  3. 保証を申請する場合は、購入した地域のメーカーのサポート窓口で、申請に必要な情報(型番、シリアル番号、ツールの値など)を確認します。

注意点・利用条件

  • TBW・保証の条件は、2026年9月13日にSamsung、WD(Sandisk)、Crucial(Micron)、Kingston、Microsoftの公開資料で確認した内容です。保証規定は国・地域や販売時期によって異なる場合があるため、購入前に購入地域の保証規定を確認してください。
  • この記事は実機での書き込み試験を行っていません。1日あたりの書き込み量は公式のTBWを5年で割った計算値で、SSDの寿命や故障の時期を示すものではありません。
  • Crucial T500の製品資料は、2024年12月31日までの購入者向けキャンペーンを含む版で、4TBのTBWは表の読み取りで行の対応を確定できませんでした。表の4TBの値は、2026年9月13日にCrucialの米国向け製品ページ(CT4000T500SSD3)の仕様欄で確認したものです。
  • 価格は掲載していません。価格を比べる場合は、同じ日に同じ販売店で確認した価格を使ってください。

よくある質問

TBWに達したらSSDは壊れますか?

TBWはメーカーが保証する総書き込み量の上限で、その量で壊れるという意味ではありません。今回確認した製品では、保証が5年またはTBWの早い方で終わります。上限に近いSSDは保証の対象外になるため、バックアップを取り、買い替えを検討する目安にします。

同じ1TBのNVMe SSDでもTBWはどのくらい違いますか?

今回の公式資料では、Samsung 990 PRO/990 EVO Plus、WD_BLACK SN850X、Crucial T500の1TBが600TB、Kingston NV3の1TBが320TBでした。5年で割ると、1日あたり約329GBと約175GBに相当します。

WindowsのWearが空欄です。故障ですか?

空欄だけでは故障とは判断できません。Microsoftのコマンドの実行例でもWearが空欄になっており、ドライブによっては値が得られません。メーカーのツール(Samsung Magician、Kingston SSD Managerなど)で使用率や書き込み量を確認します。

ゲーム用のSSDでもTBWを気にする必要がありますか?

ゲームのインストールや更新が中心で、1日あたりの書き込み量が第3章の値より十分少ないなら、TBWより先に5年の期間で保証が終わる可能性が高くなります。自分の書き込み量はWearの増え方やメーカーのツールで確認してから判断します。

出典・確認日

情報確認日:。仕様・操作方法・価格などの確認に使用した出典を掲載しています。適用条件や現在の情報は各リンク先で確認してください。

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