比較・選び方 · ASUS PRIME B650M-A II/ASUS TUF GAMING B850M-PLUS WIFI/MSI PRO B650M-A WIFI/MSI PRO B860M-A WIFI の公式スペックページに記載されたM.2スロットの条件(2026-09-21閲覧)

2本目のSSDを買う前に:マザーボードのM.2スロットは1本ずつ条件が違う

SSDを増設するとき、多くの人は「M.2スロットが空いているか」だけを見ます。ところがマザーボードの公式スペックページは、M.2スロットを1本ずつ別の行に分けて書いています。分けて書く理由があります。同じ基板でも、スロットによってPCIeの世代とレーン数が違い、載せられるSSDの長さが違い、さらに「どのCPUを載せているか」で条件が変わる場合があるからです。この記事は2026-09-21に、AMD向け2枚・Intel向け1枚を含む4枚のマザーボードの公式スペックページを読み、そこに実際に書かれていた条件だけを並べます。速度の実測は行っていません。読み終わったあとにやることは1つで、自分のマザーボード名でメーカーのスペックページを開き、同じ4項目を確認することです。

公開 · 更新 · FaultNote 編集方針

2本目のSSDを買う前に:マザーボードのM.2スロットは1本ずつ条件が違うの流れ:1. レーンの出どころが、スロットごとに違う、2. 同じスロットの条件が、載せているCPUで変わる、3. 買うSSDの「長さ」も、スロットごとに決まっている、4. 増設前に読む4項目、5. このページを読んでも分からないこと
この記事の手順・確認項目の一覧。実際のアプリ画面ではありません。

この記事が役立つ人・作業前の準備

  • すでにPCがあり、2本目のNVMe SSDを買い足そうとしている人
  • SSDを買ったのに想定した速度が出ない、あるいはスロットで認識しない理由を先に知っておきたい人
  • これからマザーボードを選ぶ段階で、M.2スロットの本数以外に何を見るべきか知りたい人

用意するもの

  • 自分のマザーボードの正確な型番を控える(Windowsなら システム情報 の「ベースボード製品」、または基板上のシルク印刷)
  • 載せているCPUの正確な型番を控える(設定 > システム > バージョン情報)
  • メーカー公式サイトで、その型番の「スペック」「Tech Specs」「Specification」ページを開く

1. レーンの出どころが、スロットごとに違う

M.2スロットに届くPCIeレーンは、CPUから直接来ているものと、チップセットを経由して来ているものがあります。メーカーによって書き方は違いますが、どちらのページにも書いてあります。

MSIは出どころを明示します。PRO B860M-A WIFI のスペックページには、3x M.2 M.2_1 Source (From CPU) supports up to PCIe 5.0 x4 , supports 2280/2260/2242 devices M.2_2 Source (From Chipset) supports up to PCIe 4.0 x4 , supports 2280/2260 devices M.2_3 Source (From Chipset) supports up to PCIe 4.0 x2 , supports 2280 devices と書かれています(原文は英語、訳と強調は当サイトによるものです)。3本のM.2スロットは、出どころも、PCIeの世代も、レーン数も、対応する長さも、すべて別です。

3本目の M.2_3 は PCIe 4.0 の x2、つまりレーン数が半分です。ここに PCIe 5.0 対応のSSDを挿しても、スロット側の条件が x2 である以上、その条件を超える動作はスペックページのどこにも書かれていません。当サイトは実測していないので「何MB/sになる」とは書きません。書けるのは、スロットの条件が他の2本と違う、ということだけです。

ASUSは見出しでまとめます。PRIME B650M-A II のページは、AMD Ryzen™ 9000 & 7000 Series Desktop Processors という見出しの下に M.2_1 slot (Key M), type 2242/2260/2280 (supports PCIe 5.0 x4 mode) を置き、別に AMD B650 Chipset という見出しの下へ M.2_2 slot (Key M), type 2242/2260/2280 (supports PCIe 4.0 x4 mode) を置いています。見出しそのものが出どころです。

2. 同じスロットの条件が、載せているCPUで変わる

これが、スペックページを型番だけで流し読みすると落ちる項目です。同じマザーボードの同じスロットでも、CPUによって条件が変わると明記されている場合があります。

ASUS PRIME B650M-A II は、M.2_1 を2回書いています。AMD Ryzen™ 9000 & 7000 Series Desktop Processors の下では supports PCIe 5.0 x4 mode、AMD Ryzen™ 8000 Series Desktop Processors の下では supports PCIe 4.0 x4 mode です。基板は同じ、スロットも同じ、違うのはCPUだけです。

ASUS TUF GAMING B850M-PLUS WIFI では、M.2_2 の書き方が変わります。9000/7000シリーズの下では supports PCIe 4.0 x4 mode ですが、8000シリーズの下では supports PCIe 4.0 x4/x2 mode* と書かれ、脚注に * Specifications vary by CPU types. とあります。x4 と x2 が並記されている以上、このページだけでは、どちらになるかを当サイトが断定することはできません。

MSIの PRO B650M-A WIFI は、もっと踏み込んだ条件を1行で書いています。• The M2_2 slot will be unavailable when using Ryzen™ 8500/ 8300 Series processor 。この組み合わせでは2本目のM.2スロットが使えない、という記載です。SSDを買ってから気づく項目としては、これがいちばん重い部類です。

つまり「M.2スロット2本」という数字は、自分のCPUと組み合わせて初めて意味が決まります。ページを開くときは、スロットの行だけでなく、その上にあるCPUの見出しと脚注まで読む必要があります。

3. 買うSSDの「長さ」も、スロットごとに決まっている

M.2 SSDの型番によく付く 2280 や 2242 は、基板の幅と長さです。22mm幅で、後ろの2桁が長さをmmで表します。スロット側がどの長さを受けるかは、スペックページに書かれています。

同じ基板の中でも揃っていません。ASUS TUF GAMING B850M-PLUS WIFI は M.2_1 が type 2280、M.2_2 が type 2242/2260/2280、M.2_3 が type 2280 です。MSI PRO B860M-A WIFI は M.2_1 が 2280/2260/2242、M.2_2 が 2280/2260、M.2_3 が 2280 のみです。

実務上の意味は単純です。一般的な自作用SSDはほぼ 2280 なので、2280 しか受けないスロットでも通常は困りません。困るのは逆方向、つまり短い 2242 のSSDを持っていて「どのスロットでも挿さるだろう」と考えた場合です。2280 のみと書かれたスロットには、その短さを固定するためのネジ穴が用意されていません。

下の表は、この記事が読んだ4枚をそのまま並べたものです。どれが良いという表ではありません。同じ価格帯のマザーボードでも条件がこれだけ違う、という確認のための表です。

表は横にスクロールできます →

3. 買うSSDの「長さ」も、スロットごとに決まっている
マザーボード(公式スペックページの記載)M.2_1M.2_2M.2_3
ASUS PRIME B650M-A II2242/2260/2280、Ryzen 9000/7000でPCIe 5.0 x4、Ryzen 8000でPCIe 4.0 x42242/2260/2280、B650チップセット由来、PCIe 4.0 x4記載なし(M.2は合計2本)
ASUS TUF GAMING B850M-PLUS WIFI2280のみ、Ryzen 9000/7000でPCIe 5.0 x4、Ryzen 8000でPCIe 4.0 x42242/2260/2280、Ryzen 9000/7000でPCIe 4.0 x4、Ryzen 8000では x4/x2 と並記2280のみ、B850チップセット由来、PCIe 4.0 x4
MSI PRO B650M-A WIFI2280/2260、CPU由来、PCIe 4.0 x42280/2260、CPU由来、PCIe 4.0 x4。Ryzen 8500/8300使用時は使用不可と明記記載なし(M.2は合計2本)
MSI PRO B860M-A WIFI2280/2260/2242、CPU由来、PCIe 5.0 x42280/2260、チップセット由来、PCIe 4.0 x42280のみ、チップセット由来、PCIe 4.0 x2
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4. 増設前に読む4項目

自分のマザーボードのページを開いたら、Storage の欄で次の4つを順に確認します。どれも読むだけで、PCを開ける必要はありません。

この順番には理由があります。4番目まで進んでから1番目が不成立だと分かると、買ったSSDが無駄になるからです。

表は横にスクロールできます →

4. 増設前に読む4項目
確認する順スペックページで見る場所その結果が決めること
1. そのスロットが自分のCPUで使えるかスロットの行、その上のCPU見出し、行末の脚注使えないと明記されていれば、この時点で増設先が変わります
2. PCIeの世代とレーン数supports PCIe x.0 x4 / x2 のような記載PCIe 5.0対応SSDを買う意味があるスロットか、x2で半分のスロットか
3. 受ける基板の長さtype 2242/2260/2280 のような記載手持ちの短いSSDを流用できるか、2280を買うか
4. ヒートシンクの制約脚注や別記のマニュアル参照指示ヒートシンク付きSSDを買ってよいスロットかどうか

5. このページを読んでも分からないこと

4枚のスペックページには、書かれていないことがあります。書かれていない以上、当サイトも書きません。

1つ目は、SATAポートとの排他です。「M.2スロットを使うとSATAポートが無効になる」という条件は、この4枚のページのどこにも書かれていませんでした。書かれていないことは「そういう仕様のマザーボードは存在しない」という意味ではありません。自分の型番のページで、SATAの行に脚注が付いていないかを確認してください。

2つ目はヒートシンクです。MSI PRO B860M-A WIFI のM.2欄には *Please refer to the manual for M.2 SSD heatsink restrictions. とあります。制約があること自体はページに書かれていますが、中身はマニュアル側です。当サイトはマニュアルPDFを読んでいないので、具体的な制約は書きません。

3つ目は実測です。この記事は速度を測っていません。x2 と x4 の違いが、自分の使い方でどれだけ体感に出るかは、別の問題です。仕様の違いと体感の違いは同じではありません。

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注意点・利用条件

  • ここに挙げた4枚の記載は2026-09-21に閲覧したものです。マザーボードのスペックページは、BIOS更新や新しいCPUの追加に合わせて改訂されます。自分の型番のページを、買う日に開き直してください。
  • 同じ製品名でも、末尾の WIFI の有無やリビジョン違いで別ページになっていることがあります。ページ上部の製品名が、手元の基板の印字と完全に一致しているか確認してください。
  • この記事は4枚の記載を並べたもので、マザーボードの推奨ではありません。4枚は「同じ価格帯でも条件が揃っていない」ことを示すために選んだ例です。

よくある質問

M.2スロットが2本あれば、SSDを2本挿せると考えてよいですか。

自分のCPUと組み合わせて確認する必要があります。MSI PRO B650M-A WIFI のスペックページには、Ryzen 8500/8300シリーズのプロセッサーを使う場合に M2_2 スロットが使用不可になる旨が明記されています。スロットの本数だけでは決まりません。

PCIe 5.0対応のSSDを買えば、どのスロットでも速くなりますか。

スロット側の条件が上限です。MSI PRO B860M-A WIFI では M.2_1 が PCIe 5.0 x4、M.2_3 は PCIe 4.0 x2 と書き分けられています。当サイトは実測していないので具体的な数値は示しませんが、スロットの条件を超える動作はスペックページのどこにも書かれていません。

手持ちの2242のSSDは、空いているスロットに挿せますか。

そのスロットの type の記載しだいです。ASUS TUF GAMING B850M-PLUS WIFI では M.2_2 が 2242/2260/2280 ですが、M.2_1 と M.2_3 は 2280 のみと書かれています。2280のみのスロットには、短い基板を固定するためのネジ位置が用意されていません。

M.2を使うとSATAポートが使えなくなる、と聞いたことがあります。

この記事が読んだ4枚のスペックページには、その条件は書かれていませんでした。ページに書かれていないことを根拠に「存在しない」と言うことはできないので、当サイトは断定しません。自分の型番のページで、Storage 欄のSATAの行に脚注が付いていないかを確認してください。

スロットごとの違いは、マザーボードを選ぶ前にも使える情報ですか。

使えます。購入前であれば、候補のスペックページを並べて、この記事の4項目(CPUとの条件、世代とレーン数、対応する長さ、ヒートシンクの制約)を比べられます。M.2スロットの本数だけで並べると、条件の違いが見えません。

出典・確認日

情報確認日:。仕様・操作方法・価格などの確認に使用した出典を掲載しています。適用条件や現在の情報は各リンク先で確認してください。

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