比較・選び方 · Microsoft「Distinguishing Fast Startup from Wake-from-Hibernation」に記載された3つの起動モードと各モードの処理、およびMicrosoft「How to enable Wake on LAN」に記載されたWindows 10の既定のシャットダウン動作(2026-09-21閲覧)

Windowsの起動は3種類ある:高速スタートアップが実際に読み込んでいるもの

「電源を切って入れ直してください」と言われて試したのに直らない。そういう場面があります。背景には、Windowsの起動が1種類ではないという事実があります。Microsoftは起動モードを3つ挙げ、高速スタートアップがコールド起動とは別の処理であること、具体的には休止状態のファイルを読み込むだけであることを明記しています。この記事は2026-09-21にMicrosoftの2つのページを読み、確かに書かれていることと、当サイトが裏付けを取れなかったことを分けて示します。実機での検証は行っていません。

公開 · 更新 · FaultNote 編集方針

Windowsの起動は3種類ある:高速スタートアップが実際に読み込んでいるものの流れ:1. Microsoftは起動を3つに分けている、2. 何が読み込み直されるのかが違う、3. 通常のシャットダウンはどれに当たるのか、4. 当サイトが裏付けを取れなかったこと、5. 無効にするかどうか
この記事の手順・確認項目の一覧。実際のアプリ画面ではありません。

この記事が役立つ人・作業前の準備

  • 電源を切って入れ直しても解消しない不調に当たっている人
  • 高速スタートアップという設定が何をしているのか知りたい人
  • 無効にすべきか迷っていて、判断材料がほしい人

用意するもの

  • いま起きている不調が、どの終了方法のあとに残るのかを控える
  • 電源オプション(コントロールパネル)を開ける状態にする
  • 設定を変える前に、いまの状態を戻せるようにしておく

1. Microsoftは起動を3つに分けている

Microsoftのドライバー開発者向けページは、冒頭でこう書いています。There are three startup modes in Windows: Cold (traditional) Wake-from-hibernation Fast (combines first two, introduced in Windows 8)(原文は英語、訳は当サイトによるものです)

コールド(従来型)、休止状態からの復帰、そして高速(前の2つを組み合わせたもの、Windows 8で導入)の3つです。日常の言葉では全部「起動」ですが、Microsoftの分類では別物です。

これが効いてくるのは、不具合の切り分けです。「起動し直す」と一口に言っても、どの起動をしたかで読み込み直されるものが違うからです。

2. 何が読み込み直されるのかが違う

同じページが、コールド起動で何が行われるかを説明しています。During a cold startup, the boot loader constructs a kernel memory image by loading the sections of the Windows kernel file into memory and linking them. Next, the kernel configures core system functions, enumerates the devices attached to the computer, and loads drivers for them.

ブートローダーがカーネルのメモリイメージを構築し、カーネルが中核の機能を構成し、接続されている機器を列挙し、それらのドライバーを読み込む、という流れです。

高速スタートアップは、これと対比して書かれています。In contrast, a fast startup simply loads the hibernation file (Hiberfil.sys) into memory. A fast startup tends to take significantly less time than a cold startup. 対照的に、高速スタートアップは休止状態のファイル(Hiberfil.sys)をメモリに読み込むだけである。コールド起動よりかなり短い時間で済む傾向がある、という記載です。

速い理由と、読み込み直されないものがある理由は同じです。前回保存したカーネルの状態を読み込んでいるのであって、構築し直しているわけではありません。

表は横にスクロールできます →

2. 何が読み込み直されるのかが違う
起動モードMicrosoftの記載(要約)
コールド(従来型)ブートローダーがカーネルのメモリイメージを構築し、カーネルが中核機能を構成し、接続機器を列挙し、ドライバーを読み込む
休止状態からの復帰3つの起動モードのひとつとして挙げられています
高速(Windows 8で導入)前の2つを組み合わせたもの。休止状態のファイル(Hiberfil.sys)をメモリに読み込むだけで、コールド起動よりかなり短い時間で済む傾向がある
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3. 通常のシャットダウンはどれに当たるのか

ここを別の出典が埋めます。MicrosoftのWake on LANについてのサポート記事に、Windows 10の既定の動作が書かれています。In Windows 10, the default shutdown behavior puts the system into the hybrid shutdown (also known as Fast Startup) state (S4).

既定のシャットダウンはハイブリッドシャットダウン、別名Fast Startupの状態に入る、ということです。同じ記事はその状態について、In Windows 10, hybrid shutdown (also known as Fast Startup) (S4) stops user sessions but lets the contents of kernel sessions be written to the hard disk. 利用者のセッションは終了させるが、カーネルセッションの内容はハードディスクへ書き出させる、と説明しています。

2つの出典を並べると、既定のシャットダウンのあとに行われる起動が、カーネルの状態を読み込む側であることが分かります。読者が「電源を切って入れ直した」と思っている操作が、Microsoftの分類ではコールド起動ではない、ということです。

4. 当サイトが裏付けを取れなかったこと

この話題には、広く知られた続きがあります。「だから再起動を選べばコールド起動になる」というものです。当サイトはこれを書きません。読んだ2つのページのどちらにも、再起動がどの起動モードに当たるかは書かれていないからです。

Microsoftのサポートページを探しましたが、当サイトが試したURLはいずれも404で、該当する記載を確認できませんでした。確認できていない以上、「再起動ならコールド起動になる」とは書けません。書いてしまえば、この記事が依拠している出典の外に出ることになります。

その代わりに言えることがあります。終了方法によって読み込み直されるものが違うのは、上の2つの記載から確かです。したがって、同じ不調に対して終了方法を変えて試すことには根拠があります。どの方法がどのモードに対応するかを当サイトが断定できないだけです。

実務としては、不調が残るかどうかを終了方法ごとに記録しておくと、原因の切り分けに使えます。当サイトは、そこから先の機構の説明を推測で埋めません。

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5. 無効にするかどうか

高速スタートアップを無効にする手順は、MicrosoftのWake on LANの記事に載っています。コントロールパネルの電源オプションから「電源ボタンの動作を選択する」を開き、「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックを外して設定を保存する、という流れです。

ただし、同じ記事は手順の直前にこう書いています。We don't recommend that you disable the hybrid shutdown (S4) state. 推奨しない、という明確な記載です。当サイトもこれを推奨として案内しません。

判断の材料は次のとおりです。無効にすると、Microsoftの記載からは起動が「かなり短い時間で済む傾向」を失うことになります。得られるのは、終了のたびにカーネルの状態が構築し直される構成です。どちらを取るかは使い方によります。

なお、この設定はWake on LANの可否にも関係します。当サイトの別記事で、通常のシャットダウンからのWake on LANがサポートされない旨のMicrosoftの記載を扱っています。

表は横にスクロールできます →

5. 無効にするかどうか
判断の観点出典から言えること当サイトが言わないこと
起動の速さ高速スタートアップはコールド起動よりかなり短い時間で済む傾向があると記載具体的な秒数。実測していません
不調が残るかどうか読み込み直されるものが起動モードで違うことは記載から明らかどの終了方法がどのモードになるかの対応。再起動については確認できていません
Microsoftの姿勢ハイブリッドシャットダウンの無効化は推奨しないと明記推奨しない理由の詳細。記事にはそれ以上の説明がありません
リモート起動との関係通常のシャットダウンからのWake on LANはサポートされないと別記事で扱っています無効化すれば必ず起こせるようになる、という断定

注意点・利用条件

  • この記事は実機で検証していません。引用した処理と条件はMicrosoftが公開している文書の記載です。
  • 「再起動を選べばコールド起動になる」とは書いていません。読んだ出典に記載がなく、当サイトは確認できていないためです。
  • Microsoftはハイブリッドシャットダウン(高速スタートアップ)の無効化を推奨していません。この記事も推奨しません。
  • 引用した記載は2026-09-21に閲覧したものです。起動モードについての出典はドライバー開発者向けの文書であり、利用者向けの操作手順を説明するものではありません。

よくある質問

Windowsの起動は1種類ではないのですか。

Microsoftは3つ挙げています。コールド(従来型)、休止状態からの復帰、そしてWindows 8で導入された高速です。高速は前の2つを組み合わせたものだと書かれています。

高速スタートアップは何をしているのですか。

Microsoftの記載では、休止状態のファイル(Hiberfil.sys)をメモリに読み込むだけです。コールド起動ではブートローダーがカーネルのメモリイメージを構築し、接続機器を列挙してドライバーを読み込む、と対比されています。

電源を切って入れ直したのに直りません。

Windows 10の既定のシャットダウンはハイブリッドシャットダウン(Fast Startup)の状態に入る、とMicrosoftが書いています。その状態からの起動はカーネルの状態を読み込む側なので、読み込み直されないものがあります。ただし、どの終了方法がコールド起動になるかを当サイトは確認できていません。

再起動ならコールド起動になりますか。

当サイトはそうは書きません。読んだ2つのページのどちらにも、再起動がどの起動モードに当たるかは書かれておらず、確認できていないためです。

高速スタートアップは無効にすべきですか。

Microsoftは無効化を推奨しないと明記しています。当サイトも推奨しません。手順自体はMicrosoftのページに載っていますが、起動時間との引き換えになります。

出典・確認日

情報確認日:。仕様・操作方法・価格などの確認に使用した出典を掲載しています。適用条件や現在の情報は各リンク先で確認してください。

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